ちょっと大変かも知れない、リアデフの脱着(前編)


 最近めっきりデルタに乗らなくなったのは、リア・アシ周りにガタが出て、運転が憂鬱になったせいでした。で、以前Workshop SAMの棚網さんにリアデフをOHしてもらいましたが、一向に解決せず。そんな折、ネット上で「デルタ事故車の解体をやります」との投稿があり、ドナーからリアデフをいただいてきました。北村さん、ありがとうございます、その節はお世話になりました。
 で、早速移植することにしました。場所は例によってB's GARAGEの工場の一角をお借りしました。リアデフはリアサスペンションのホーシングもろとも下ろす必要があります。そのため、リアのトランスバース・リンク2本を外さなければならないのですが、これを止めている17mmのロングボルトはガソリンタンクに当たってしまい、引き抜くことはできません。したがって、まず、ガソリンタンク下ろしから始めないといけないのです(; ;)

 ドナーからいただいたリアデフ。露天の駐車場、限られた工具を使用してこいつを下ろすのは結構大変でした。

 青矢印のカバーをはずし、赤矢印のホースクランプをゆるめ、ガソリンタンクへのメインホースを抜きます。このとき、若干ガソリンが漏れるので注意。

 ポリタンとポンプを使ってガソリンを抜きます。ただし、どうしても最後の10L〜15Lは抜けません。

 リアシートの下のフューエル・ポンプへの配管と、コネクタを外しておきます。私の場合、燃圧がかかっていたため、配管を外したとたんガソリンがブシュー!と漏れ、目に入ってしまいました。めちゃめちゃイタイのです、これが(; ;)

 ガソリンタンクは4本の金属バンドでぶら下がっています。こいつをゆるめる前に、落っこちないようにジャッキで支えておきます。12mmのセミ・ディープかディープソケットでバンドのナットを外します。バンドが全部外れたら、ジャッキをゆっくりと下ろして行きます。タンクが半分くらい降りたらキャニスターのホースとプロペラシャフトをまたいでいるホースを抜きます。で、タンクを全部下ろします。

 赤矢印がキャニスターへのホースの出口です。こいつの根本の樹脂製のナットは割れやすく、割れた場合、ガソリンを満タンにするとじゃじゃ漏れします。青矢印のホースはプロペラシャフトを跨いでいるため、これを外さないとタンクは下りません。

 タンクを下ろしたリアの下回りは、ごらんのようにクリーンな風景になります。赤矢印のプロペラシャフトの保護バンド?は外しておきます。

 赤矢印のプレーキバランサーのシャフトはEリングを外すことによって、抜くことができます。レンチをかけているのは2本のトランスバース・リンクを止めているナットです。反対側は17mmのロングボルトです。こいつを画面向こう側に引き抜くとトランスバース・リンクが自由になります。実は今回、企みがあって、組むときにこのボルトをひっくり返す予定です。こうするといちいちガソリン・タンクを下ろす必要がなくなるのです。

 ドライブシャフトはご覧のように6mmの六角穴付きボルトと13mmのナット、それぞれ6本で締結されています。かなりのトルクで締まっているので泣ける部分です。今回はインパクトを使ってしまいました(^^;

 ブレーキ・バランサーのピストンもはずしておきます。あと、ホーシングの側面にブレーキライン、キャニスターのホース等がついていますので、これもはずしておきます。

 プロペラ・シャフトとの分離をします。右側の黒いパイプはプロペラシャフト本体ではありません。この中にシャフト本体が入っています。ミッションをリバースに入れたりするときに「カキン!」というのは、このパイプが共鳴するからです。5個のナットをはずしておきます。

 デフにジャッキをかましたら、ホーシングの19mmの取り付けボルト2本を抜きます。ブレーキラインやトランスバース・リンクに注意しながらゆっくりとデフを下ろしていきます。途中までおりたらホーシングをばきばき揺すってやるとプロペラシャフト側に隙間が出来るのでここへバールを差し込み、ゆっくり広げてやるとスプラインが抜けてきます。

 無事、デフが下りました。今回は全部一人でやったので、デフが顔の上に落ちてきそうでビビりました。これだけは2人でやりましょう(^^;

 下ろしたデフ。しかし、ここで意外な事実が判明。いただいてきたデフよりもワシのやつの方がずっとコンディションがいいのです!バックラッシュも私のやつの方が少なそうでした。むむ〜、ぢゃぁあれは何なんだろ?

 B's GARAGEニューフェイスのは〜ちゃんが意外な事実を発見。「三浦さん、ドライブシャフトの等速ジョイントがガタガタだよ!」恥ずかしながらコレまで何度もリアセクションをバラしてきましたが、気が付きませんでした。「このくらいのガタは許容範囲なのかな?」などと思っていたのでした。ちょっとでも「コキ」という感触があると、走行中はがっこん、がっこんになってしまうのです。右シャフトはインナー側が、左シャフトはインナー、アウターともにNGです。ガレイタだと1本9万以上するパーツです、ああ(; ;)


 後編につづくのである。


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