「フライングメロン」上山 竜司、米原 幸佑著
2007年05月30日
普段、テレビというものをほとんど観ないので彼らがアイドルだということも知らなかった。それでも僕がこの本を取ったのは、ただ舞台が僕の好きな、そして住んでいた街、下北沢だったということ。
物語は二人の少年がリレー形式で受け持つ形で語られる。もともとケータイ小説だったらしいから、それを紙媒体として発売するにあたり、ちょっと工夫がある。二人のフォントが違うのだ。これは全く正反対の性格の二人のキャラクターを際立たせていて、おもしろい。そして物語はもろくも、危うく進んでいく。小説としてはちっとも巧くはないが、不安なあの年代の心を良く表現してるのではないか?25年も前の彼らと同じ年代のころ、代々木あたりをうろついていた僕が淡く心に描いていたものはこんな感じだったのかなぁ、なんて感慨ぶかい。ただし、最後の詰めは甘い。たぶん、どこへ持って行っていいのかわからなかったんじゃないかな?
下北沢に住んでいた僕にとっては、南口のカレーパンで有名なパン屋、とか鎌倉通りとか、佑が住んでいたアパートはバレーボールで有名なあの女子高のあたりだな、とかいろいろ楽しい。★3。
コメント
TBさせていただきました。
文章が現代の若者って感じでした。しかしちょっとついていけなかったので、時代遅れの人間だと実感しました。
Posted by タウム at 2007年07月03日 12:10