Walz for Debby 1

2010年10月30日

 ワルツ・フォー・デビーと言ったらビル・エヴァンスの代表曲だし、このLPが有名。僕も20代のころ、聴きまくった記憶がある。もちろん影響を受けたピアニストは数知れず、キースもチックもリッチー・バイラークなんてヒトもそうなんでしょうな。僕はピアニストでもないし、ちゃんと楽曲を分析したわけじゃないけど、エヴァンスの最大の素晴らしさはやはり絶妙なヴォイシング、要するにハーモニーにあると思うわけです。
 オマエなんぞに言われなくても知っとるわい、と言われそうですが、すみません、その通りです、ごめんなさい。ってことではなく、実はエヴァンスマニアってピアニストじゃなくてももちろんたくさん居るわけです。
 マイルスとの競演やマハビッシュヌ・オーケストラ、スーパーギタートリオで有名なあのジョン・マクラフリンもその一人。ギターでエヴァンスの曲を弾きたくてもどだい楽器が違うわけだし、弦も6本しかない。じゃあってんでギタリストを4人も雇っちゃった。ただし集めたのはクラシックの4重奏団、譜面は強いが、全くスィングしないわけ。聴いてみると、マクラフリン(枕不倫じゃないってば)には悪いけど笑っちゃう展開。不思議なCDに仕上がってます。
 ということで名手マクラフリンさえも虜にしてしまうエヴァンスの音楽を、ギター1本でなんとかやってみたいと言うヒトがやっぱりいるわけです。それが僕が今、もっとも敬愛するギタリスト、ラルフ・タウナーです。この人も相当なエヴァンス好きだと思います。「Gloria's Step」「Blue in Green」「I Fall In Love Too Easily」「Nardis」「Come Rain Or Come Shine」なんて、想い出すだけでも涙、涙のエヴァンスチューンをソロギターで取り上げてます。つーことで名曲「Walz for Debby」をタウナーがどう料理してるか、ちょっとだけ分析してみました。



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