リターン・トゥ・フォーエバー@東京国際フォーラム

2011年09月29日

 仕事を切り上げて歩いて東京国際フォーラムへ。チック・コリアは結構好きなピアニストなんだけどRTFってどうも冷たい感じがしてそんなに好きじゃなかった。あのカモメのジャケットのフローラ・プリムの声もね。ただ、フェンダー・ローズの音でスパニッシュモードのソロ、とくればもう、チック・コリアなわけであって、なおかつ名曲「スペイン」はもちろん僕も散々演ったわけであって、まぁそんな感じ。
 スタンリー・クラークについては実はよく知らない。高校生の頃、「ベースをギターみたいに弾くやつがいるんだぜ」なんて言われていたけど僕はあまりピンと来なかった。
 というわけでチックにスタンリーに、それと両手両足が左右逆のレニー・ホワイトの3人に加え、バイオリンにジャン・リュック・ポンティ、ギターにフランク・ギャンバレを加えた5人編成。みんなすごいジジィである。客席もじじばばだらけである。僕らは若い方?なのかな。5,000人入るAホールはなんと満員。
 まぁ、じじぃの演奏だから。。。なんて思ってたんだけどいきなりの超絶キメキメサウンドでびっくり。全然みんな現役である。ギターはやっぱりディ・メオラであって欲しかったけど、バイオリンのジャン・リュック・ポンティは良かった。チックは舞台上で、「僕らの音楽はジャズでもロックでもないだろ?」って言っていたけど、昔からそうですから。クロスオーバーの走りだったですから。今聞くとやっぱりRTFってリズム隊のふたりが黒人というのが大きい気がする。ピーター・アースキンとジャコだったウェザー・リポートとは全然違って、ファンクなノリがRTFにはある。スタンリー・クラークは全然超絶技巧ではなく、むしろメロディアスで大きなノリがあって素晴らしかった。
 最後は観客を交えて名曲「スペイン」の大合唱。スペイン歌うなんて、アル・ジャロウでしょう、ホントに。昔、ファーストサークルのころに中野サンプラザにパット・メセニー見に行ったとき、イントロのあの難しい7拍子のハンドクラップを観客が寸分違わず叩いてたのを思い出した。この手のコンサートの観客はレベルが高いよ、スペイン歌えるんだから。
 ただ、問題だったのは音響。Aホールは音悪いと言われていたけど、ホントひどかった。各楽器の音、めちゃめちゃ固かった。特に生ピアノとギャンバレのアコギ。ピエゾの一番イヤな音で、しかも音量がでかいからなかなか厳しかった。それでも、スタンリーが箱ベースに持ち替えたセットが一番マトモだったかな。チックのキーボードからフェンダー・ローズのサンプリング音が出たときはちょっと泣きそうになる。
 というわけで、音はともかく、内容は充実のコンサートでしたよん。


コメント

いやぁ・・・読んでいるだけで、なんとなく目に耳に浮かぶよ・・・

カックイイを通り越してたね、きっと。

今日ウチのCDを見つけて聴きますわ!

そうなると、ジェイクのスペインはまだまだとなりますか??

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